Footwear Review ★ YONEX CARBON CRUISE AERUS

★こちらの記事はヨネックス株式会社様よりご提供をいただきご案内いたします。

 ですが、必ずしもヨネックス様に好意的な記事になるかどうかは不明です。

今から10年以上前にランニングシューズの関してのブログを書いていた時期があり、今回ヨネックス様より2023年9月に発売された【YONEX CARBON CRUISE AERUS(ヨネックス カーボン クルーズ エアラス)】に関して当時を思い出しながら超個人的なレビューをしてみたいと思います。

新製品としてヨネックスがこれまでよりも少しスピードを意識したランナー向けのシューズ「カーボンクルーズエアラス」を発売しました。これまでのヨネックスはランニングシューズとしては後発メーカーということもあってかイメージ的に「安全・安心」を全面にアピールをしているように感じておりました。ですからシューズのネーミングも【セーフラン+数字】といったものがほとんどだったと記憶しております。しかも数字で表されてもどのモデルがどういった特徴を持っているかの理解をするため名前のあるシューズよりも覚えにくいと感じておりました。

ここ最近ではバドミントンやテニスなどでも使用されているシューズのネーミングがランニングカテゴリーにも使われ始め「クルーズ(長く走れそう)」「エアラス(軽そう)」とイメージしやすく正直カッコよく感じております。そしてここにはスタッフさんの並々ならぬ努力を感じます。

今回発売のカーボンクルーズエアラスは文字通りミッドソールにカーボンプレートを挿入した厚底シューズでターゲットをフルマラソン4時間前後となっており、ペース的には5:00/km〜7:00/km辺りかと思います。26㎝で約220gですのでどちらかというと軽量モデルです。


まずヨネックスの最大の強みであるカーボンプレートはスノーボード、ゴルフクラブ、バイクなどにも使用されている国内最高レベルの技術での生産とあって形状・剛性・シナジー強度など他社とは違う製法で絶対の自信を持っておられます。

今回のカーボンクルーズエアラスではこれまでのセーフランシリーズとは違うカーボンプレートの形状(3Dパワーカーボン)でこれまでより長く、そしてつま先側を少しラウンド(上方に反るように)させています。さらにプレートの特性をしなりを前足部は少なく中足部はそれなりのしなりを生み、またつま先側の捻れ剛性が高い設計のようですのでフォアフット走行でも蹴り出しの良さと左右の安定性を確保していると思われます。また踵側のプレートのエッジを立ち上げることでヒールコンタクトをした時の踵骨の安定性も確保され転がる感じもありますので決してミッドからヒール着地でも安定性がない訳ではありません。

もう一つのヨネックスの特徴的素材「パワークッション」ですが12mの高さから生卵を落としても割れずに6m跳ね返るという脅威の素材なのですが、一般的にフワフワ柔らかい印象を持っておられる方が多いようですが実は足入れした時に割と硬く感じます。イメージと実際のギャップが違和感として残る方もおられますが実際に走ってみるとその硬さは気になるようなことはなく反発として適度に足裏に返ってくる感じです。

その他の特徴としてはミッドソール厚(薄い所26mm/厚い所34mm)オフセット(ドロップ)8㎜と他社レースモデルと同等ですのでメーカーの意図としてはミッドからフォアでの接地を目的にしているようです。またソールをロッカー形状(ゆりかご状)にし省エネルギーで転がる形となっているので長距離クルーズが快適になるのではと思います。このロッカー形状は過去にSCOTTランニングシューズでAFトレーナーというモデルがありこれが一番転がるシューズと思っておりましたがもしかするとそれ以上かもしれません。

実際に走ってみて感じたことで、まず着地ポジションによる特徴としてフォア〜ミッド接地の場合ある程度のスピード(5:00min/km)と踏む脚力を必要とし私のようなユルフワにわかジョガーがゆるゆると走る感じでは硬い!という印象を受けます。ただ短いダッシュをしてみると中足骨部(足趾の付け根辺り)からの反発とロッカーソールによる前方への推進を私のような者でも多少感じることができます。

フルマラソンの場合になると4時間前後の目標ではミッド〜ヒール気味の接地になる可能性が高く、このポジションでの接地がこのシューズの一番いい特徴が出るように思います。

アウトソールで言えば踵末端から1/3あたりの踵骨のやや前方で着地。この時に3Dパワーカーボンのプレートの踵部の巻き込みがある分横振れが少なく安定し、オフセット(ドロップ)8㎜とロッカーソール(ゆりかごソール)でエネルギーをスムーズに前方に移動させ、前足部でつま先側のカーボンプレートの剛性と低いしなり+ラウンド形状で足趾まで働かせて足抜けを良くしていると感じます。これより後ろでの接地になるとブレーキとなり前方への移動にストレスがかかる感もしれません。

接地ポジションで受けるフィーリングが違いますが、簡単に言うとあるポジションで着地すれば勝手に体重移動を行い自然に足が前に出る!そんな感じです。そのあるポジションというのが私の中では踵から1/3辺りで接地した時に一番楽に前に進んだと思います。


最後にアッパーのフィッティングは3Eの私でもちょっと緩い感じを受けましたのでもう少しタイト目で仕上げて欲しかったなと希望したいです!!

最近ではヨネックスもランニングシューズブランドとしての認知度も上がってきておりネーミングもデザインもそれっぽくなってきておりますし、他者の追随を許さないヨネックス最強のカーボン技術を取り込み、そしてランニングシューズに関して開発に前向きに取り組み続けておりられることで実際のユーザーさんからの高い評価も受けておられるようです。

なんだかんだ書きましたが、年明け2月にフルマラソン予定がありますので私自身もこのシューズでトレーニング&レースに使用したいシューズとなりました。

サブ4を目指すランナーはもちろん4〜5時間あたりのランナーさんには候補の一つとしてぜひご検討いただきたいと思います!


※余談ですがヨネックスランニングシューズ開発責任者は恐竜大好きなのでそのうち「カーボン・ティラノサウルス」とか「エアラス・プテラノドン」みたいなネーミングが出てくるかも笑

0コメント

  • 1000 / 1000